危険男子
「んじゃ俺、ひなって呼ぶわ」
あたしが困ってると彪真くんが思いついたように言った。
「えっ!!ひ、ひな!?」
そ、それは流石に呼ばれたことないよっ?!
しかも突然なんて、なぜか心臓バクバクだよっ!!
「うん。いーでしょ?」
「………はい。」
そんな王子スマイルで言われたらなんでも『うん』って言っちゃうよ。
「えー、ひゅーずるいー」
突然灯真くんが、駄々をこねる子供みたいに口を尖らして言い出した。
「僕、ひゅーに対抗してひなちゃんって呼ぶからっ!!」
え?え?
えぇっ?!
「梓はー?」
「…………めんどいからひなきでいいわ」
えぇぇえぇっ?!