危険男子
「いってーッッ………!!何すんだよっ!!」
「うっさいっ!!彪真くんなんか最低最悪っ!!」
あたしはダッシュで灯真くんの影に隠れた。
「あーあ、彪。殴られちゃったねー」
あたしの遥か頭上で灯真くんが笑いを含んだ声を発した。
そしてあたしの方に向き直り、目線を合わせ、頭を撫でてくれた。
「涙目だけど大丈夫?ひなちゃん?」
な、なんとも優しいお言葉っ!!
けど……。
「だ、大丈夫じゃないですよっ!!ファーストキスだったのに………」
その言葉に灯真くんはピクリと反応した。
ついでに後ろの梓真くんも。