危険男子
しかし、神様はあたしを見放してはいなかったよう。
─────────いや。
お母さんは最後まであたしを気遣ってくれていた。
お母さんが死んで何日か経った頃。
遺言書を見つけた。
お母さんの荷物を整理していたときだった。
ちょうどあたしは
前よりか少しだけ立ち直り、
頑張って1人で生きていこうと思っていた頃だった。
急いで手紙をめくり、読み始めた。
───あぁ。
お母さんの字だ。
少し右上がりのクセのある字。
手紙にはこうかかれていた。