危険男子
「えぇッッ!?桜井兄弟ん家で同居ッッ!?」
「ちょ、美央っ!!声大きいって!!」
「ご、ごめん……。でもそれ本当?」
「う、うん」
あたしはゆっくり頷いた。
ここは屋上。
教室は既にたくさん人がいたのでここに避難してきた。
さすがに朝の屋上は誰もいないでしょ。
あたしは美央と向かい合わせになって、隅っこで小さくなって話していた。
「なるほど。だからあんなに朝騒がれてたのね」
美央はうんうん、と納得したように頷く。
「じゃあ生活も困ってない?」
「うん。全然大丈夫」
「そっか。なんかあったらちゃんと言いなよ?」
美央は優しくあたしの頭を撫でてくれた。
「美央っ!!大好きっ!!」
「うっさい!!いちいち抱きつくなっ!!」
…………相変わらずつれないのね。