危険男子
────………。
「ちょっと、ひなき。あんた顔酷い」
教室に入るなり、美央のキツい一言をくらった。
ショックになりながらもあたしは、フラフラと自席につく。
すぐに美央は寄って来てくれた。
「何かあったの………ってあれか。昨日の続き?」
「そーなのっ!!学校はいるなりもう追いかけっこ!!隠れながら頑張って来たの!!づーがーれ゛ーだーっ」
机に突っ伏すあたしの横で美央は、はぁっとため息をつき、あたしの頭を撫でた。
「よしよし。大変だねー」
「………ほんとに思ってる?棒読みだって感じたのあたしだけ?」
「ごめん、ひなき」
「ガーンッッ!!美央ー!?」
がばっと顔を上げたあたしを見て、美央はニヤリ、と笑った。