危険男子
「だってさー、面白いんだもん。ひなき今まで男の話なんてしないし、ましてや恋愛してないしで面白くなかったからさ。桜井兄弟に振り回されてるひなきが面白くって面白くって」
…………確かに。
今まであたしは男の子の話なんて美央としたことないし、ちゃんとした恋愛だって美央と比べものにならないくらいしたことないけど……。
それとこれとは別な気がするのもあたしだけ………?
相変わらずニヤニヤしてる美央をあたしはむすっとした表情で無視し、再び机に突っ伏した。
それとほぼ同時に、廊下に黄色い声が響き渡った。
奴が来た。
あたしは本能で察知した。