危険男子
『はい?』
男の人の声。
低いけど綺麗な声だった。
どこかで聞いたことがあるような………?
「あ、あのっ、今日からお世話になる成瀬ですっ。あの………」
どうしようっ!!
緊張して上手く声が出ない。
なんかもう恥ずかしいーッ!!
『あ、はいはーい。ちょっと待っててね』
軽快な声がインターホン越しに聞こえた。
きっとノリ、いいんだな……。
しばらくしてドアが開き、男の人が出てきた。
……瞬間、目を見開いた。
立っていたのはあたしの学校の生徒会長だったから。
「さ、桜井先輩!?」
え、と。
これはつまり………?