A GAME
優しさ
とりあえず家に入り
濡れた髪を拭きながら
さっきの紙袋をあけてみる。
「----っ!」
私は言葉をなくした。
そこにはメールで
言っていたゲームが
入っていた。
お風呂に入りながら
ゆっくりと考えてみる。
室井先輩はいったい
いつから待ってたんだ?
なんでこんな雨の日に
わざわざ?
何で私の家を?
考えれば考えるほど
わけがわからない。
そこで私は室井先輩に
メールしてみることにした。
"なんで私の家"
そこまでうって
「やっぱやめた」
独り言を言った。
そしてクリアボタンを
連打して待ち受けに戻す。
かわりに電話帳を
開き室井先輩に電話をかけた。