A GAME
カーンカーンカーンカーン
踏み切りが閉まる音が聞こえる。
頑張って走ったが
踏み切りには間に合わず
久しぶりに猛ダッシュ
したせいか足は悲鳴をあげている。
この踏み切りを渡り
突き当たりを右に
曲がれば私の家がある。
カーンカーンカーンカーンカーンカーン
なかなか開かない
踏み切りにいらだちを覚えた。
電車が通過し、やっと
前に進める。
七海に別れを告げると
私は最後の力を振り絞って突き当たりまで走った。
「もう少し...」
角を曲がると白い
セメントと青い屋根と
ゆうごく一般的な
我が家が姿を見せた。