運命
私は少し落ち着いた後、お母さんとお父さんにあの夜にあった事を全て話した

お母さんとお父さんはずっと黙って私の目を見て話を聞いてくれた

聞き終えた後、お父さんは泣きながら私に言った

「一人で寂しかったよな…娘の気持ちも考えずに昨日はあんな事を言って…すまなかった…」

お母さんも涙を溢れんばかりに流してこう言ってくれた

「辛かったわね…ごめんね…けど、自分を責めたらダメ!貴女は間違ってない!優太君達ね…あの後、家に来て謝りに来たわ…」

私は驚きお母さんに言った
「えっ?…嘘よ…私はわざと突き放すような事をした…だから今度こそ優太達に嫌われた…」

お母さんはそんな私を抱き締めて続けて言った

「嫌ってなんかいないわ…だって…“すみませんでした…花憐さんを守れなくて!!側にいたのに守りきれなくてすみませんでした!!”……ってね。涙を流しながら頭を下げて帰って行ったのよ…」

お母さんは私の顔を覗き込み優しく微笑み再び抱き締めた

私は涙が止まらなかった…
(優太達に嫌われて当然なのに……)

ポタポタ……

私はお母さんにしがみつき泣き叫んだ泣き叫ぶ私の背中をお母さんはさすってくれていた
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