運命

その時視線に気がついた優太が私の方へと顔を向けた。
(気づかれた・・・)

私は素早く顔を下に向け校舎の玄関に向かって走った
その場から逃げるように・・・
だけどそんな私を見逃さず丁度真横を通りすがろうとしたとき声をかけられた。

「花憐だよな?久しぶり」

優太はあどけない笑顔で話しかけてきた

「うん、そうだよ。もう、元のカノの顔忘れたの?ははは」

「いや、そいう訳じゃないけど何か雰囲気変わったから驚いた


「そんなこと無いよ。ただ髪染めただけだし、化粧かえただけだよ!この春のイメチェンで~」
ちゃんと笑顔になれているか心配になった

「似合ってるよ、花憐らしいな。前と今とは違うな」
優太は笑顔だったがどこか悲しそうだった

(なんで・・・?そんな顔してそんなこと言うの?優太が私をフッたんだよ?)

前みたいに、ふざけて言って欲しかった・・・


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