運命

そこは中庭からちょい離れたとこにあった
そこには大きな木が一本ある

「上見てみろ♪きれいだろ」

優太は木の木陰に寝転がり上を見つめた
隣に座り同じようにうえをみると、太陽の日差しが葉の間から覗きキラキラと光って見えた

「わーー超きれい！！」

そよ風にゆれながらまるで宝石のよう。

「マジでよくね？花憐誰にもいうなよ？今から俺と花憐の秘密基地だ！」

優太は満面の笑みでそう言った
不意に見せる笑顔にドキッとしてしまった

私は顔が真っ赤になって照れ隠しに俯いてうなづく
コクンっ

「なんか眠くなってきた。鐘がなったら起こして♪」

優太は私のひざの上に頭をのせてそう言ってねてしまった　

「え！？ちょっ！」

「花憐うるさい・・おやすみ」

すやすやと気持ちよさそうにねむる優太の寝顔は懐かしくて見とれた
綺麗な顔立ちで長いまつげに切れ長の目・・
（他の女が騒ぐ気持ちがわかった気がする・・・）

ガサガサ

「あぁ！見つけた!!けど優太寝てるぅー。しかも、元カレも一緒かよっマジムカツクー」

凪は私を見るなり睨みつけなが優太に話しかける口調とはまったく違う口調でそういった

「優太！起きてー」
私は焦って隣で寝てる優太を揺さぶる

「うーん・・・」

スヤスヤスヤと深い眠りについて起きない・・・・

ガンッ！！

「あんたさー、馴れ馴れしく優太にさわってんじゃねーよ！！そこどいてくんない？？邪魔！！」

凪は怒りをあらわにして私を突き飛ばした
その弾みで突き飛ばされて倒れ込んだ

「痛っ！！なにすんのよ！！」

誇らしげに立ってる凪を睨み返す

「は？優太は私の彼氏なんだよ！勝手に彼氏とってんじゃねーよ！鈴子の彼氏もとっておいてなに偉そうに言ってんだよ!!」

凪の怒りは増すばかり・・・

「優太は、私に何度も好きだ！って言ってキスしてくれたの♪だからあんたの事なんて何とも想ってないんだよ！！優太は私が貰うんだから！！」

自慢げに笑って優太の隣に座った
私は凪の言葉に頭の中の何かが切れた