あたしの彼氏??
拓海サイド
「おい、拓海!!」
剛の声が耳に響く。
今イライラしてんだから、話しかけんなっ!!
そう思ったけど、剛には伝わらず相変わらず俺を呼んでいる。
「…なんだよ。」
ちょっと不機嫌な雰囲気をだしても、剛は全く気づかない。
まあ、これが剛の長所でもあるんだが…
「拓海、つばさちゃんと別れてないよな??」
「はあ??
別れてねえよ。
俺があいつを好きなこと知ってんだろ。」
そう、剛にだけは俺の本音を話してる。
剛が聞き上手だから、ついつい話してしまう。
ってこんなことはどうでもよくて……
「なんだよ、いきなり。
誰かが言ってたのか??
そいつに話つけてくる。」
「本当に話つけてくるか??誰だったとしても??」
「ああ。」
そこまで、俺が困惑する奴が言ってたのか…??
って誰だ??
そんな奴いるのかよ。
「つばさちゃん。」
「は??」
「だから、つばさちゃんなんだよ。
別れてるって言ってんの。」
『正確には‘別れてるのかな’って疑問みたいな感じだけど♪』
と、剛は心の中で思っていた。