いちご牛乳。
どうやら僕は彼女がどうしようもなく好きらしい。

いや、好きだ。
もー、メロメロ。

それなら僕らしくただ「好き」って言えばいい。
智紀の言う様に理由なんていらないじゃないか。

深く考えないのが僕のポリシーであり、スタンスでもある。
それが本人に悩んでる格好悪い姿まで見られてあげくに心配までされるなんて!

頭抱えてもんもんとしてるなんてらしくない。
よし言おう!
今すぐ言ってすっきりしてやろうじゃあないか。

と、勢いよく隣を向くと彼女はすでに居なかった。
ぶんって音がする位気合い入れて横向いたのに、見事に空回り。

あ、次体育だっけ…。
「青ー、着替え行こうぜ」
とクラスメイトに声を掛けられてやっと思い出した。

僕の脳味噌は佐伯さん100%になりつつあるんじゃないか?
と青の頭に不安がよぎった。
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