いちご牛乳。
至福のご飯タイムに嫌なものを発見。
「やなぎがいる」

やなぎは同じクラスだけど特別仲がいいって訳でもない、でもなかなかいい奴だし、嫌いじゃない。
佐伯さんと仲がいいって言う点を除けば。

不愉快満面の僕に智紀が面食らってる。
「え?ああ、佐伯ちゃんと仲のいい奴だっけ。」
「そう。例え彼女連れでも許せん」
「お前なぁ。大事にしてるって噂だぞ?」
「恋に嫉妬はつきものなのだ!」
思わずスプーンを突き出しながら言う。カレーも少々飛び散ったかもしれない。

僕がどんな顔してたかは知らないが
「お前かそんな余裕ないの初めて見た」
心底意外そうな顔をされた。

「そうか?人間らしくていいじゃないか」
智紀をにらんでやったけど童顔たれ目な上にカレー頬張りながらだったから迫力には欠けている。
おまけに奴はうどの大木だから必然的に上目使いになる。

「いつもひょうひょうとしてる青がねぇ。野生児も恋をすると変わるのか」
この野郎。おもしろがりやりやがって。

あ~あ。俺、完全に空回ってるわ。
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