君と僕を繋ぐもの～絆 次世代編～

「パパは、人に裏切られた事あるの?」
「…それはないけど、
昔の俺は人を
拒絶してばかり
いたんだよ。
打ち解けようともしないし、
隠し事ばっかり重ねてた。」
「へぇ…意外。
パパにも色々あるんだね。」
「当たり前だろ。
お前より長く
生きてんだから。」
「あ、そっか。」
「そんな俺を
変えてくれたのが
母さんや、館の皆なんだ。
今でもたまに遊びに来るだろ?」
「あぁ、あの人たちかぁ。
優しくて面白くて、
あたしも大好き。」
「そうか、気に入ったか。
良かったよ。
今度来たら
話してみるといい。」
「解った。」
美音はにっこり笑って
そう返事をすると、
父親の部屋を出ていった。
この会話が、衝撃の真実を知らされる
きっかけになるとは
気づかずに…。