この空は夢のカタチ
「・・・・・へ??」
驚いて間抜けな声が出た。
だって保健室ってまだまだだし、
何より私、重いし!!!!
「おろして~!!! 恥ずかしいんですけど~!!! ねえっっ」
彼の背中で叫ぶ私。 嗚呼、みんなの視線が痛い。
鈴美は笑ってこっちを見てるし、助けに来てくれる様子なし・・・。
「足痛いんだろ~?? 俺のせいだから、責任とらせて!!!?」
「えっ・・・・・・」
言葉が詰まった。 私、今不思議な気持ちでいっぱい!!!
「・・・・・う・・・ん」
空が一瞬微笑んだ気がする。 今日の空は快晴!!
入学式にぴったりな空・・・・・。
「その・・・さっきはどうも!!」
「あ? あぁ、いいよ。手当てしたの先生だし!!」
「・・・・うん・・・。」
「それより、お前名前は?? 確か、愛美・・・だっけ??」
「うん。 吉野愛美(よしの えみ)!! そっちは??」
「愛美ねっっ!! 俺は、木崎海斗(きざき かいと)よろしく」
そしてクラス表を静かに眺めた。 う・・・そ・・・。
この人と、同じクラス??じゃん??
「お~愛美と同じ、3クラスだなっっ」
「うん、そうみたいだねっこれからもよろしく!!!」
嬉しいような気持ちがこみあげてくる。
何で??? 何でこんなにも嬉いんだろ・・・・。
「え~み~ちゃ~ん!!!!!」
鈴音が走ってくる。
「えみちゃんと同じクラスだよ!!!!?すごく嬉いんだけど~!!!」
「本当!!? 私も嬉しい!! やったねっ鈴音!!!で、席は??」
「えっと~うちが愛美ちゃんの右斜め前で、愛美ちゃんは窓際の前から3番目!!」
「えっ海斗~?? 愛美の右隣だよ!!?」
海斗が・・・・隣??? ドクン ドクン・・・
「マヂ!!!? 超偶然じゃん!!? よっしゃっ教室入ろうぜ~??」
新しい学校に、新しい制服。
新しい友達に、新しいこの気持ち・・・・。
この先どんな事が待ってるんだろう・・・?
楽しい事?? 嬉しい事?? 辛い事?? 幸せな事??
その中に、海斗はいるのかな――――?