不良BoyにLoveMAX
「さっきの人知り合いなの?」
「あんな奴知らねえ!」
ビクッ
いきなり虎君が怒鳴り声を上げたから反射的に虎君から離れてしまった。
虎君が冷静さを失うなんてよっぽどのことなんだろう・・・
「もう、俺に近寄らないでくれ」
「えっ・・・」
「今はお前見てると辛い」
虎君は悲しそうな顔をしながら私に言った。
そんな顔して言われたらなにも言えない。
私・・・なにかしたのかな?
虎君を怒らせるようなことしたの?
「悪りい。お前は全然悪くねえのに」
虎君はそれだけ言うと・・・
私に背を向けて行ってしまった。
私はただその背中を眺めることしかできなかった。