スノー・ラヴァーズ
*笑顔…1*
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そういえばフォールの笑顔をあまり見たことない…。
突然ドロップはそう思った。
ドロップやリムは騒いで笑うけど、フォールは参加してこない。
一人で本を読んだりすることが多い。
そろそろ三人で旅をし始めて一年は経過するのに。
笑顔をあまり知らない。
と、言うかフォールのことをドロップはあまり知らなかった。
(笑顔が見たい……。)
そう思う理由も解らないけれどドロップはそう思っていた。
*
「ドロップどーかした?」
ドロップが悩んでいるように思えたリムが問い掛けた。
「あ…。うん。フォール笑わないなって。どうしたら笑うかな?」
「これは難問だ。」
といいながら楽しそうなリム。
想いは繰り返すんだと一人納得をしながら。
「笑うかは解らないけど、明日フォールの誕生日だから2人でケーキでも作ってあげようか?」
「誕生日なんだ?…作れるかな?」
「大丈夫。」
「うん!」
フォールの笑顔を想って作ったらきっと大丈夫。
二人は主役が出かけている間に作戦会議を始めた。