スノー・ラヴァーズ
「おや。珍しい。」
子どもたちの声に誘われて、一番近い建物の中から優しそうなお婆さんが顔を覗かせてた。
優しい月の光のような銀色の髪をもつ、お婆さんはどこか夜<ブシク>の村にいるクレスにも似ていた。
「まだ生きてたんだな。」
フォールはちょっと嬉しそうにそう呟いた。
それだけでフォールの大切な人だと解るほど、その声は優しかった。
「ねーねーこの二人だあれ?」
フォールの側に居た女の子が一人、リムとドロップに気付き、指を差した。
「はじめまして。」
リムはその子の目線に立って挨拶をする。
ドロップもリムに習い目線を低くし、笑顔を作った。
「お客さんかい?」
お婆さんも二人に視線を映した。
「あぁ。」
「よく来たね。お茶を入れよう。」
そう言ってお婆さんは建物の中にドロップ達を招いた。
子どもたちも楽しそうに着いてきた。