スノー・ラヴァーズ


けれど。
ここがあの、最後の村なら………。
フォールがもし、ブロッサム・ラヴァーズを持っているのなら………。


絶対にフォールを止めなければならない。


ドロップはそっと部屋を抜け、街の裏口へと向かった。
どうやって止めればいいかも解らない。

だけど。

昔には出来なかった事。
伝えられなかった事。
今度は伝えるって決めて、今まで探してきた。
この日のために歩いてきた。


「何で……。」


一人でそっと村を出ようとしていたフォールだったが、ドロップがすでに立ち塞がった入口に思わず言葉を失った。


「やっぱり、フォールがオータムなんだね。」


ドロップのその言葉で、フォールは何も言えなくなった。


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