スノー・ラヴァーズ
「この森…どこまで続くの……?」
綺麗に澄んだ晴れた青空も見えないくらいの森の中。
黄緑の帽子を被り、黄土色の長い髪をなびかせて、一人の少女が突き進んでいた。
帽子と同じ色のスカートを木に引っ掛けないように気を配りながら。
胸には白いペンダントが光っている。
「日暮までにはなんとか抜けないと…。」
と、言っても先を見ても森ばかり。
とても抜けられる気配はない。
「あ…?煙が上がってる…。家でもあるのかな?」
こんな森の中に家があるとは思えないが煙ということは人がいるはず。
彼女は煙を目指して歩きはじめた。