スノー・ラヴァーズ
+涙の集まるところ+
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「わぁー♪」
目の前に大きな空を映したような湖が広がる。
「リム、フォール、早く!」
彼女は子供のように、はしゃぎ湖に走っていく。
「元気だな…。」
「ドロップだもん。フォールも置いていくよ?」
「………。」
彼女は一人、湖の前に立っていた。
「…綺麗。でも、何だか哀しくなる…。」
彼女は湖の傍に座り込む。
遅れて二人も到着した。
「きれいだね。ね、フォール。」
「あぁ。でも哀しい色だな…。」
それぞれ感想を述べる。
それを聴き、彼女はフォールの方を見た。
自分も哀しいと思った、それを同じように思っていたことに驚いたのだ。
「ん?どうした?」
彼女の視線に気付き、フォールは問い掛けた。
「なんで…哀しいと思うの?」
彼女は恐る恐る聴いた。
「あぁ…理由は解らないんだけど、そんな気がしたんだ。」
「……そっか。」
黙ってしまった二人を割って、リムは笑って言った。
「もしかしたら、みんなの涙が集まってできたのかもしれないね。」
突然な一言に一瞬間が開く。
「んなわけあるか…。」
少し考えて、そう答えるフォール。
「でも…そーだったら、哀しいね…。」
彼女もぽつりと呟く。
そして三人はきれいな湖をしばらく眺めていた。