スノー・ラヴァーズ
「この森…どこまで続くの……?」
逃げ出してきたものの…森の中は木ばかり。
空も暗くなり方向すら解らなくなっていた。
森の中で頼りになるものといえばスノー・ラヴァーズの光だけだった。
この森まで来たのもスノー・ラヴァーズの光がこっちを指していたのだ。
けれどその光も気まぐれで、消えたり光ったり。
今は光っているが、またいつ消えるのかは解らない。
方角も特定できるわけではないし、安心はできない。
―…ガサッ!!
「キャッ!!…って……風か…。」
辺りは暗く、今にも何か出てきそうな気がしてならない。
風の音もよく響いていた。
「…あっ!!」
風に驚いたのもつかの間。
真っ暗闇の中、スノー・ラヴァーズの光が消えた。
周りは木ばかり。
こんな暗闇ではどこにも行けず、ドロップは行き先を失った。
こうなれば当然朝まで待つしかないだろう。
ドロップも疲れて、少し眠たくなっていた。
とりあえず、ドロップは進むのを諦め、仮眠をとる為に木に登った。
登ると調度よく寄り掛かるところがあり、気がつけばドロップは夢の中に落ちていた。