スノー・ラヴァーズ
「そうだよ。間違えちゃダメだよ。」
(…彼女のペンダント!)
リムは笑顔で二人の間に入りつつ、不機嫌そうな男にだけ聞こえるように耳打ちをした。
「――…?!」
男はドロップの方を見て、一瞬目を見開いた。
「彼女ね、ブロッサム・ラヴァーズの持ち主を探してるんだって。手伝ってくれない?」
そしてリムはサラッ…と本題を笑顔で告げた。
「…!?」
「リム!?そんなに思いっ切り…!!」
リムのいきなりの発言に、当然男とドロップは同時に驚いていた。
それは二人からすれば、いきなりこんな森のど真ん中で話すべきではない話題だった。
もちろんリムは承知の上で話しているし、先読みで安全も確認していた。
「ドロップ、大丈夫だよ。俺の一番信頼してる悪友だから。」
「「………。」」
リムの笑顔に対し、大丈夫じゃない…と言葉にはしていないが、二人の顔には書かれていた。