スノー・ラヴァーズ
「まぁまぁ、二人とも。そんな顔しないでよ。」
二人が思っていることを知ってか、ニコニコとリムは二人を見る。
リムの笑顔に男は溜息をついた。
二人はきっといつもこんな感じなのだろう。
「でもドロップは知りたいんでしょ?ブロッサム・ラヴァーズ。詳しいはずだよ。」
「あ…!!」
「おいっ…?!」
そうだった。
ドロップは少しでも手がかりを見つける為にここに来ていた。
「知ってるんですか?その人に会ったことありますか?どんな人?教えてください!!」
ドロップは一気にリムの友人に投げかけた。
あまりの勢いに男は目を丸くしてドロップを見た。
そして、少し睨むようにして口を開いた。
「…聞いてどうするんだ?」
「え……。」
彼はリムとはふんわり話していた。
けれど、ドロップに向けられた目は驚くほど冷たいものだった。
「まあ会いたいと彼女が思うのは当然だと俺は思うんだけど?」
二人の様子を見てリムはドロップに助け舟を出す。
「お前に聞いてない。」
助け舟も効果はなく、男は今度はリムにも冷たく言い放った。