スノー・ラヴァーズ
「あ、おはようございます、フォールさん。」
「……?!ゴホッ…!!」
「わ。大丈夫ですか…?」
ドロップが下へ降りると、すでに二人は朝食を取り始めていた。
普段は無表情に近いフォールも¨さん¨付けには堪えたようで、いきなりコーヒーを噴き出しかけた。
「おはよう…¨さん¨は止めてくれ…フォールでいい。」
フォールはなんとか自分を落ち着かせてから、そう言った。
「ドロップ、フォールはほっといて、朝ごはん食べて。」
「あ、はい…。」
リムはドロップの前にパン、目玉焼き、サラダにミルクを笑顔で置いた。
もちろんとても美味しそうな香りがする。
「いただきます。」
「ところで、ドロップはブロッサム・ラヴァーズをいつから探し始めたの?」
料理を美味しく頂いていると、またリムの質問攻めが始まっていた。
彼の料理はあまり食べたことがないくらい美味しいが、これが難点と言えるだろう。
フォールも黙ってはいるが、実はいつも被害者になっていた。
「…えっと。話すと長くなるんだけど…。」
以前はリムの質問にすべて答える気はなかったドロップだが、今は彼を信用し始めていた。
「いいから、いいから。」
リムはにこやかな笑顔を向け、フォールもこちらに視線を向けた。
「あのね…。」