スノー・ラヴァーズ
+哀しい現実(ゆめ)+
¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨
「オータム―…!!」
彼女は哀しい夢を見た。
いつもは楽しいはずなのに。
夢の中で大切な人を失った。
涙も止まらない。
コンコンとドアが鳴った。
「ドロップ?どーしたの?何かあった?」
心配性のリムが言う。
「な、なんでもないよ。」
涙なんて見せられない。
心配なんてかけられない。
「ただの夢だから…。」
そう、ただの夢。
毎日毎日、まるで想い出を振り返るように見てはいても夢でしかない。
「そう…。早く降りておいで、朝ごはんにしよう。」
少し心配そうに彼は言う。
「うん。」
無理に明るく答える。
彼は返事を聞いて下に降りて行った。
彼女はそれを確認して、また夢を少し思い出す。
夢の中で自分を助けて、代わりに命を落とした彼を想って涙する。
「夢ならいいのに…。」
彼女には現実のような夢だから、そう願ってしまう。
全て夢ならと…。