スノー・ラヴァーズ


「ごちそうさまでした。」

ドロップの話が終わり、残りはリムの話を聴きながらご飯となった。
リムの話は不思議なお伽話が多かった。
昔から本が好きなのだと楽しそうに語り続けていた。


       *


「…それじゃあ私行きます。」

ご飯を食べ終わり、ドロップは二人に別れを告げた。

「ほんとに独りで行くの?」

「うん。私、やらなきゃならないことがあるの。」

心配そうに聴くリムにドロップは笑顔で答える。

「そう…。」

笑顔で言われてしまえばリムは何も言えない。
それに…フォールがドロップを止めることも期待は出来ない。
けれど、リムも¨同じ事¨は繰り返したくなかった。


「あの…。」

「…?」

リムがどうするべきか困っていると、ドロップがフォールに声をかけた。
今まで視線をあまり合わさなかった二人の視線が合った。

「あの、本当にブロッサム・ラヴァーズの事、何もご存知ないんですか?」

ドロップの目は真剣で、フォールは目を逸らせなかった。

「………。」

「何かご存知であれば教えてください。」

ドロップの言葉にフォールは答えられなかった。


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