(KK2)流線形のキセキ
武藤のくれた、頭脳を使えというきっかけのお陰で、周りをよく観察し、瞬時の判断を下すという訓練を重ねることが自然に出来た。
完全に身についたわけではないけれど、徐々に自分のものになってはいる気がして、気分が高揚する。
火照った身体と心には、この雨は丁度良かった。
分裂したことで、挟み撃ちのような戦法もとることが可能となる。
そのためどんどん鬼が増殖していき、ついには武藤が最後に回せと言っていた湯川君一人を残し、全員が鬼になるという状態にまでなった。