(KK2)流線形のキセキ


──そんな爆弾を持っている国に、果たして太刀打ち出来るのだろうか……?

 ふとそんな想いが頭を過る。


 僕はかぶりを振って、その思考を頭から追い払った。


 国からの発表や天皇陛下のお言葉を信じる限り、我々大日本帝国が敗戦に喫すなど有り得ない。


 国を信じることなく、何を信じろというのか。


 もし爆撃機が向かってきたとしても、次こそは空を翔る僕たちが迎撃し、撃墜してみせる。


 その信頼をうけて、僕らはここにいるのだから。


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