(KK2)流線形のキセキ


 迅天隊というものが、いかにこの戦争で重要な位置を占めるものであるかと改めて感じた。

 そしてその一員として少しでも早く戦力となるよう、部隊に馴染めとも言われたようで、上官からの信頼を勝ち得るように身を正していかねばならないとも思った。


 以前の部隊での戦果は、既に上官は把握しているだろうが、所詮は紙上でのこと。
目に見える実績があって初めて評価して貰えるのだ。


 迅天隊に志願しても配属にならなかった同胞達の想いも背負っているのだ。

 気持ちを新たに、僕は窓硝子を雑巾で丁寧に拭った。


 湯川君の合図で、清掃時間の終了を知る。

 軍服に袖を通し、二人一組でお互いの服装の点検をする。


 相手にまだ慣れていないから、彼が指を差して点検するのを、僕は少し緊張して見ていた。


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