桜の木の下で
「あ、あれ結城くん?」
先輩が結城くんを指差して言った。
「そうです」
へえー…
そう言うと先輩は結城くんを見つめた。
すると、
「中村さん!」
結城くんが向こうから走ってきた。
「お久しぶりです!」
にこっと笑顔で結城くんが挨拶する。
「転校してきたの?」
「はい、やっぱりバスケしたくて」
「へえーっ」
それにしてもちっちゃいな!
先輩が笑ってそう言うと、結城くんは怒って持っていたボールを投げた。
「ごめんごめん!冗談!」
「許しませんーっ!!」
…あんなにはっちゃけてる先輩初めて見たかも!