桜の木の下で
ガラガラッ
後ろのドアが勢いよく開いた。
びっくりして振り返った。
入ってきたのは、きれい系な女の子だった。長い黒髪が風になびいてきれい。
「…あれ、優希ちゃん?」
「…へ?」
その女の子が、わたしを見てびっくりしている。
え、こんな可愛い知り合いいたっけ?
「…あ、覚えてない?」
そりゃそうか、と苦笑しながらその女の子はこっちに歩いてきた。
部活一緒だった他校の子?
あ、塾が一緒だったとか?
なんて考えるうちに、彼女はわたしの目の前にいた。