桜の木の下で
ピーッ!
休憩の終了を知らせるブザーが鳴った。
「…さ、さあ!あと2時間頑張ろう!」
「「お、おーう!」」
悠太先輩がお兄ちゃんの代わりにかけ声をかけると、部員全員が立ち上がって練習に戻った。
悠太先輩は動かないお兄ちゃんを引きずって行った。
「…あ、あの…高橋……」
気まずそうに結城くんが話しかけてきた。
「ごめん…なんか……」
頭をポリポリ掻きながら謝ってきた。
「い、いや!大丈夫!ありがとう」
ああいうの慣れてなくて!
笑いながらそう言うと、結城くんも笑顔になった。