桜の木の下で
「…名前も知らない人に教えたくないです」
てかわたしこんなことするために来たんじゃないのに。
「おっとそうだな。一方的に知ってるのはおかしいよな」
「…え、一方的?」
この人…わたしのこと知ってるの?
「今日の朝登校してる優希ちゃんを見て、一目惚れしちゃってさ!優希ちゃんのお兄さんに誰か聞いたのよ」
「ひ、一目惚れ…?てかなんでお兄ちゃん…」
「朝に友達になったから」
「朝に?」
え、もう2ヶ月同じクラスなんじゃないの?
わたしが何を考えてるかわかったのかその人は、
「…今日転校してきた早川隼司でーすっ」
とピースをしながら笑顔で言った。
…ここまでは良かったんだ。
ここからが悪夢だった。