桜の木の下で
「…どうして急に?」
わたしと先輩は、先輩の教室に向かって歩いていた。
「昨日、入りたい部に入部届け出したらさ、その髪なんとかしろって言われちゃって」
「先輩部活するんですか?」
「まあね。だから一気にイメチェンした」
へえ、意外と真面目なんだ…
「そっちの方が似合ってますよ」
素直に感想を言うと、
「……え?」
先輩はびっくりした表情をした。
「部活、頑張ってくださいね」
「……ありがとう」
先輩の笑顔は、とても優しかった。