桜の木の下で
長い沈黙を破ったのは先輩だった。
「…優希ちゃん、さ」
びくっと体が震えた。
悠太先輩がわたしの隣に並ぶ。
「…な、なんですか……?」
恐る恐る先輩を見た。
「今日の気にしてる?」
びくっ!
先輩、わたしいるの気付いてた…?
「ご、ごめんなさい…!出るに出れなくて…」
「器具庫に優希ちゃんいるの知っててさ、手伝おうと思ったら止められちゃった」
……え?
「わたしいるの知ってたんですか…!!?」
「うん」
う、嘘……!!?