桜の木の下で




急に泣き出したわたしに、先輩は黙って頭を撫でてくれた。



「…わたし……さっきあんなにひどいこと言ったのに…」



「……気にしてないよ」



そう言って先輩は微笑んだ。



……なんで…



「……なんで、そんなに優しいんですか…?」



真っ直ぐに先輩を見つめて聞いた。



「え?」



先輩は少しびっくりした表情をしていた。



「…どうして、ですか……?」


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