桜の木の下で
うわあ…恥ずかしい…!!
今の真っ赤な顔を先輩に見られたくなかったので俯いた。
と、そのとき
ぎゅっ
「…へっ!!?」
気が付いたときはもう、先輩の胸の中にいた。
「せ、先輩!!?」
慌てて先輩から離れようとする。
しかし、先輩はわたしを抱き締める力をさらに強めた。
「……可愛い過ぎんだよ」
耳元で先輩がぼそっと呟いた。
聞いたことのない低い声にびくっと体が反応する。
先輩どうしちゃったの…!?