桜の木の下で
前から1人の男の人が走ってきた。
え…あの人が悠太先輩…?
「ごめんごめん!遠藤に止められてさ!」
「大丈夫大丈夫!遠藤話長いからなーっ」
現れた先輩は、背がとても高くて、男らしくて…
わたしの記憶の中の先輩とは全く違っていた…
うわあ…べ、別人だ…
見とれていたら、先輩がこっちを向いて、にこっと微笑んできた。
ドキッとした。
「久しぶり、優希ちゃん」
「お、お久しぶり…です」
「変わってないね、優希ちゃん」
「せ、先輩は変わりすぎです」
「え、そうかな?」
「ぷぷっ」
お兄ちゃんはかちこちになっているわたしを見て、笑いを堪えていた。