花かがり 【短編集】
会いたい…

僕も、会いたい…

ユウナに、会いたい…

和服姿が似合いそうな、色白で古風な女性、ユウナ…

フフフと静かに笑う、ユウナ…

帰り際、僕にキスをしてくれた、ユウナ…



また、会いたい…。



ユウナを思い出すたび、日に日にユウナの顔が形を変える。

ユウナは、和風美人だったのだろうか…?

本当に、フフフと笑っていたのだろうか…?


おぼろ気な記憶は、ユウナの顔も体も隠すのだった。



ユウナ…



本当に、君はユウナなの?


ユウナだったの?




僕は、ユウナの魅力に次第にハマり、夢なのか現実なのか分からない世界を彷徨っていた。



ユウナ…



会いたい…




< 64 / 82 >

この作品をシェア

pagetop