臆病なあたし
将吾は少し黙り込んだ後
ゆっくりとキャンプの時のように話し始める
「ごめんな、ずっと無視して避けて。」
あたしの顔を、
目を、しっかりみながら
「俺が避けてたのは、彩奈と付き合ってるのが恥ずかしかったからとか、嫌いになったからとかじゃないんだ」
「………よかった…」
それだけで涙が出そうになる
「ただ…焦っちゃって。あんな風にクラスの皆にいきなりバレて、だから付き合ってないとか彩奈の目の前で言っちゃった。…ごめんな?」
「……平気…」
今は、もう平気
それくらい
今のこの時間が愛しいの
「焦ってるうちに…彩奈からのメールとか無視しちゃってるうちに取り返しつかないほど彩奈と距離出来ちゃって、どうしたらいいか分かんなくて…どうしようか考えてたらいつの間にか今日になってた」