臆病なあたし






「俺以外の奴に幸せにしてもらって…」




わかったよ、将吾


本当に本当に、
その想いだけで充分だ



「……うん…」



わかったから



「ごめん、…別れよう」





泣かないでください



「…今までありがとう」



微かに泣きながら

君はそう言った



「…あたしも、ありがとう」


だから、

精一杯の笑顔と


「将吾、あたし…とっても大切な恋だった」



精一杯の想いをあなたに



あたしがそう言うと
あなたは一粒の涙を流して
笑いかけてくれた


その笑顔は、

付き合っていた頃と変わらない

可愛い…笑顔







穏やかな風が吹く春

永遠だと思っていた
あなたとの別れがありました




あたしがあなたと
永遠に一緒だと思ってた理由



それは確かに
強い気持ちがあったから


けどね?


他にもありました





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