君に恋して…
くるみSIDE

そして昼休み…
in屋上

「この携帯どーするの?」
ポケットからだした携帯をふりふりしながら二人に問い掛けた。すると龍は

「どうするも、こうするも、届けんだよ、」

「どうやって?」

昴は、お弁当の箸を龍に向けながら言った。

だけど、私も気になる…相手が誰かも解らないのにどうやって探すのか…
龍には何か考えがあるのかな?
私がそんなことを思っていると…

「龍には、考えがあるの?」

昴が、突然言い出した。
おぉ、昴!私が気になっ ていたことをジャストに聞いてくれたよ!さすが双子!ってかんじ。
龍は、なんて答えるのかな!?

「朝の駅で待ってれば携帯探してるやつが一人くらいいるだろ、」

「そういうもん?」

「そういうもん。」

昴の問いに龍はすぐこたえた。

「そっかそうだよね…」

確かに…、待ってれば来るよね…

「で、来たとして誰がこの携帯渡すの?」

「そーだよ、誰が渡すの?」

私と昴の問いに龍は少し考えると

「ジャンケンだ」

自信満々に言った。
何故そんなに、自信があるのかは、不明。

「わかった。ジャンケンしよ。」

え、了解しちゃうの?
私、ジャンケン弱いんですけど…

わたしの心の叫びは二人には届かなかったようで

ジャンケン開始

「行くよ…」
「「「最初はグー、ジャンケン、ポン!!」」」

龍がグー
昴もグー、
私はチョキ…
=私の負け…
=私が届ける…

「なんで、言い出しっぺの龍が、行かないで、私がいくの?」

必死の言い訳もむなしく、決定事項だから、と言われ、あえなく撃沈…

結局私が届けることに、
まぁ、相手が女の子だろうからいいものの、男だったらどうするのよ、

心の中で文句を言いつつ、お弁当のおかずを口にはこぶ。

休み時間の終わりをつげるチャイムが鳴って私達は教室に戻る。

携帯の子…
チャラくありませんように!
後、なんか仲良くなれますように!
(チャラくなかった時のみ)
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