そして俺らは走り出す
高校へ入って、真っ先にバスケ部の見学へ行ったとき
――本当に驚いた。
アイツが、そこにいたから。
でも、オトは俺のことなんて覚えていないのか
全く眼中にないようだった。
まぁ苗字も変わってるし、しょうがないかと思う。
そのままバスケ部に入部したもんだから実はバスケやってたのかと思うと、全くの初心者らしく
先輩からいろいろと基礎トレや指導を受けていた。
オトと同じクラスだった健に話を聞くと
「あーあの時の子?
うん、全然男子と話さないよ。
字は確か桜の音、で桜音」
桜の――音。
ぴったりだと、思った。
桜が舞うとき、そこに音は無いから。
バスケのときに音を立てない、桜音になんとなく、ぴったりだと思ったんだ。
そして、健の言葉で桜音がそのときの子だと確信して。
そのまま月日が過ぎていった。
――本当に驚いた。
アイツが、そこにいたから。
でも、オトは俺のことなんて覚えていないのか
全く眼中にないようだった。
まぁ苗字も変わってるし、しょうがないかと思う。
そのままバスケ部に入部したもんだから実はバスケやってたのかと思うと、全くの初心者らしく
先輩からいろいろと基礎トレや指導を受けていた。
オトと同じクラスだった健に話を聞くと
「あーあの時の子?
うん、全然男子と話さないよ。
字は確か桜の音、で桜音」
桜の――音。
ぴったりだと、思った。
桜が舞うとき、そこに音は無いから。
バスケのときに音を立てない、桜音になんとなく、ぴったりだと思ったんだ。
そして、健の言葉で桜音がそのときの子だと確信して。
そのまま月日が過ぎていった。