そして俺らは走り出す
気付いた恋心
初めて会ったときから数年。

そしてあの日から数日…──


俺は、気が付くとアイツを探すようになっていた。








意味もなくアイツの教室に行ってみたり



アイツのクラスが体育なら窓から外を覗き込んでみたり




廊下ですれ違うだけでも過剰に反応している。





いっぽうアイツはと言うと、友達と楽しそうにしていて俺には目もくれないか
気付いたとしても、俺を避けるようにして俯くかのどちらかだった。




こっち見ろよ…。


そう思っても、俺の気持ちが届くことはなくて。




そんな俺が、この気持ちをなんて呼ぶのかを知ることになるのは
その日の部活の時間だった。



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