初恋
振り向くと同時に高い声の主があたしたちに追いついた
「安藤君っ、おはよっ」
「…はよ」
この子は隣のクラスの戸田さん
颯人のことが好きみたい
好きってオーラが出過ぎている
「あ…山本さんもいたんだ。おはよ」
戸田さんはあたしを見て、迷惑そうな顔をした
しかも態度違いすぎない?
「山本さんって、いっつも安藤君といるよね?彼女だからって、いい気にならないでよね?」
颯人に聞こえないように戸田さんは耳元でそっと呟いた