ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】

思えば
ママ達が事故にあった日も
私は駄々をこねて
優斗の部屋に布団を敷いてもらって
寝ていたんだ…


優斗…


今、私の心を暖めてくれるのは
ここしかないんだよ…


大好きな…優斗


でも…
それからすぐ
優斗が小学校を卒業し
優斗と一緒に居れる時間は
激減した。


部活で遅くなる優斗。
寂しくて
私は何かと理由をつけては
優斗の部屋で寝ていた。


これは、私と優斗
2人だけの秘密…


伯母さんも
聖斗も…
誰も知らない
2人だけの秘密…



_ __ _____ __ _




そして、月日は流れ
私は小学4年
優斗は中学3年の夏
ある事件が起こったんだ。


受験を控え
勉強に本腰を入れる時期になり
その前に、優斗は中学の友人と
思い出作りの為
海にキャンプに行くと言い出した。


珍しく伯父さんが早く帰宅し
全員揃っての夕食


「いいなぁー…優斗…
私も海行きたいな…」


すると、聖斗が
「バーカ!美羅みたいなガキんちょ
一緒に行ける訳ないだろ」
と、笑う。


酷い…聖斗のバカ!!


ふて腐れて
ムッとする私


「そうか、美羅ちゃんも海行きたいのか?
じゃあ、伯父さんが来週の日曜
連れてってあげようか?」

「……」


伯父さん、なんにも分かってない…
私は優斗と行きたいのに…


すると、優斗は
そんな私の沈んだ顔を覗き込み
「いいよ。美羅も連れてってあげるから」
と、優しく微笑む。


「ホント?いいの?」

「うん」


飛び上がって喜ぶ私。
でも、優斗はとんでもないことを言い出す。


「そうだ、聖斗も連れてってやるよ」


「え゛ーーー!!」


私と聖斗が同時に声を上げた。






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