ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】
「聖斗?」
「黙ってろ」
強引にブラを押し上げられ
露になった胸に
聖斗の唇が触れた…
どうしちゃったの?聖斗…
今まで、あんなに拒否してたのに…
初めて味わう聖斗の愛撫は
今まで感じたことのない
刺激的なものだった。
内腿から滑りこむ
イジワルな指先に反応しながらも
やっぱり、恥ずかしくて
顔を伏せてしまう。
「顔上げろ。美羅
俺を見ろよ」
私の瞳に映った
聖斗の思いつめた表情に
ゾクッとする。
乱暴に服を脱がされ
心の準備が出来ないまま
自ら上着を脱いだ聖斗の広い胸と
私の小さな胸が重なり合った…
遮る物が無い
直接触れた聖斗の肌は
熱く火照っている
「美羅…好きだ…
誰にも渡したくない…
俺のモノに…したい」
肌の上をなぞる舌に当惑しながらも
私は彼の大きな背中に手をまわし
小さな声を洩らす。
聖斗のモノに…なれるの?
でも、どうして今なんだろう…
夢中でキスを交わしながらも
妙に冷静な頭の中では
様々な思いが渦巻いてる。
「これからも、ずっと…
私だけの聖斗だよね…」
私の言葉を聞いた聖斗が
動きを止めた…
「聖斗?」
「……」
聖斗は何も答えることなく
私の体を抱きしめていた…
でも、その腕は
明らかに震えていた…
「やっぱり…無理だ…
美羅を抱けねぇ…」
私を…抱けない?
「どうして…?」
「今、美羅を抱いたら
お前を苦しめることになる…」
「聖斗、何言ってるの?
意味が分からない…」
魂が抜けた様な顔をした聖斗が
ゆっくり後ろを振り返り、呟く。
「アレさえ…見つけなかったら…」